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蛭川研究室

蛭川研究室の「はてなブログ」版です

ポスト・ホック解析 post hoc analysis

ポスト・ホック解析

ポスト・ホック解析 post hoc analysis(事後解析)とは、実験が終わった後にデータを解析しなおすことである。ポスト・ホック解析を、実験の後から行ったことを隠して、後から辻褄をつけようとするのは「反則」である。

おもなポスト・ホック解析、あるいは類似の「効果」を以下に列挙する。

ミッシング missing

期待値より統計的に有意に低い成績を出した場合を、意味のあるものとして分析すること。この場合には、片側検定ではなく、両側検定を行わなければならない。マークシート式の試験で0点をとった場合、その人は優秀だとして評価できるだろうか?

下降効果 decline effect

回数を繰り返していくうちに成績が低下すること。疲労や退屈などの理由が考えられる。逆に、最初は不慣れだったり緊張していたりするが、回数を重ねるごとに成績が上がっていくこともある。こうした効果は、たとえば実験の前半と後半に分けて分析することができる。

実験の回数はあらかじめ決めておく必要がある。実験中に当たりが減ってきたので途中でやめたり、当たりが少ないからといって延長したりしてはいけない。

転置効果 displacement effect

何かを当てる実験で、提示された図形などとは時間的、空間的に別のものを当ててしまうこと。

お蔵入り効果 file drawer effect

失敗した研究が発表されないため、成功した研究ばかりに見えてしまう現象。

実験者効果 experimenter effect

特定の実験者が実験した場合に良い結果、あるいは悪い結果が出ること。被験者の場合も同様である。研究にも才能や習熟度によって個人差があるが、良い結果ばかりが発表される場合には、上記のお蔵入り効果以外に、不正行為も疑われなければならない。


(2017-04-24 作成 蛭川立