蛭川研究室

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よくある質問・要望と回答

【質問】
超常現象の科学的研究について知りたいのですが、良い本はありますか?

【回答】
怪しげな本が多く出回っている分野で良書は少なく、情報源はよく選ぶ必要があります。

日本語では、概説としては、石川幹人『超心理学』(紀伊国屋)が、一般向けの良いレビューです。訳書としては、ラディン著・石川幹人訳『量子の宇宙でからみあう心たち』(徳間書房)も一般向けにわかりやすく書かれています。

しかし、石川著・訳の本は、実験超心理学(いわゆる超能力の実験的研究)が主で、臨死体験や「前世の記憶」とされるものなど「霊魂の死後存続」に関するテーマにはあまり触れていません。この点では、笠原敏雄『超心理学読本』(講談社)のほうがより包括的です。ただし、内容がすこし古くなっています。その他、笠原氏の訳書は多数ありますが、良書が多いといえます。

また、いわゆる超常現象に否定的な立場から書かれたものとしては、ハインズ『ハインズ博士「超科学」をきる』『ハインズ博士再び「超科学」をきる』が、幅広い題材に対する包括的なレビューになっています。ただし、否定という結論が先に立って、科学哲学的な議論が不足しているところは問題です。その点では、シック・ヴォーン『クリティカルシンキング 不思議現象編』(北大路書房)が、超常的とされる現象に対する科学的なアプローチの妥当性について、丁寧に論じています。


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(2015/2558-05-01 作成 蛭川立