蛭川研究室

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修士課程・専門研究 2015年度春学期

大学院修士課程の専門研究ですが、履修者数が少なかったこと、等々の事情により、「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」(明治大学科学コミュニケーション研究所)の内容を、今後の改定に向けて検討することにしました。

セミナー担当の蛭川立明治大学科学コミュニケーション研究所のメンバーではありますが、昨年度まで在外研究で海外に出ていたことなどもあり、このサイト自体の制作には関わりませんでした。しかし、今後は増補改訂の作業に加わります。

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(写真:クイーンズランド・パフォーミング・アート・センター/オーストラリア・ブリスベン

私は、特定の疑似科学の信奉者ではありませんし、「何でもあり anything goes」的なアナキストでもありません。疑似科学の社会悪としての側面を指摘することの重要性は認識しています。しかし、疑似科学とされるものが潜在的に持っている「未科学 protoscience」としての可能性や、科学的ではなくても役に立つ可能性(信仰による救い、プラセボ効果など)は、肯定的に評価すべきだとも考えています。

また、疑似科学を、単に科学的知識の不足や認知的な偏りの結果に帰すのではなく、そのように考えたくなる、信じたくなる人間の思考のメカニズムも明らかにする必要があると思っています。したがって、上記のサイトの内容も、より改善される必要があると考えています。

ここで詳細を議論し始めると長くなってしまうので、「科学的」ということについて論じる別ページをつくって、そこに簡単な覚書を書いておきます。

毎週のセミナーの進めかたとしては、評定の方法、項目の選択、個々の項目(サプリメント、民間代替医療、生活環境改善、自己啓発、不思議現象)の内容の検討、追加項目の可能性、サイト全体の考え方、といった順に進めていくつもりですが、毎週の予定は進めながら決めていきます。

毎週の予定

【04/15】
オリエンテーション

【04/22】
科学、未科学疑似科学について

【04/29】(休日授業実施日)
科学であることの条件として挙げた項目(透明性、再現性、客観性、論理性、体系性、普遍性、予測性、公共性、応用性)について

【05/06】(祝日にて休講)

【05/13】
科学性の諸条件の検討(1)ー「占星術」を例に—

【05/20】
科学性の諸条件の検討(2)ー「ESP」を例に—

【05/27】
科学性の諸条件の検討(3)ー「幽霊」を例に—

【06/03】
科学性についてのクーンの五条件の検討

【06/10】
科学の社会性についてのマートンの四条件の検討

【06/17】
電磁波有害説の検討

【06/24】
未科学」や「疑似科学」などの評価カテゴリの検討

【07/01】

【07/08】

【07/15】
(学会出張のため休講となる可能性あり。この場合は、6/27、7/4、7/11のいずれかの土曜日に補講を行うことになるかもしれません。)

【07/22】

【07/29】(期末試験は行いません)


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(2015/2558-04-21 作成 改定 06-18 蛭川立