向精神薬と乱用薬物

向精神薬の作用機序 神経伝達物質 作用 向精神薬 ドーパミン + 興奮剤、精神刺激薬 - 抗精神病薬 セロトニン + 精神展開薬(サイケデリックス、幻覚剤) + 抗うつ薬(とくにSSRI) GABA + エチルアルコール + ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬 エンドルフ…

大脳の構造と機能局在

大脳新皮質の構造と機能局在 前頭葉 連合野 前頭前野 (9、10、11) 眼窩野 (12、13,14) 運動性言語中枢:ブローカ野) (44、45)(左半球優位) 前頭眼野 (8) 運動前野 (6) 第一次運動野 (4) 頭頂葉 第一次体性感覚野 (3、1、2) 第二次体性感覚…

脳の構造

脳の構造 前脳 終脳(大脳) 大脳皮質 新皮質(詳細は新皮質の機能局在を参照) 辺縁系 古皮質 海馬 脳弓 歯状回 旧皮質 嗅葉 梨状葉 中間皮質 帯状回 海馬回 皮質下核 扁桃体 中隔 乳頭体 大脳白質 大脳基底核 間脳 視床上部 視床 視床下部 中脳 後脳 小脳 …

意識の諸状態

私たちが合理的意識と呼んでいる意識、つまり私たちの正常な、目ざめているときの意識というものは、意識の一特殊型にすぎないのであって、この意識のまわりをぐるっととりまき、きわめて薄い膜でそれと隔てられて、それとは全く違った潜在的ないろいろの形…

西暦2018年度蛭川担当科目(これは予定で未確定です)

曜日・時限 春学期 秋学期 教室 火2 情報コミュニケーション入門B 学部・和泉校舎210教室 火3 情報コミュニケーション入門B 学部・和泉校舎211教室 火4 不思議現象の心理学 身体と意識 学部・駿河台校舎1012教室 水1 専門演習・人類学と意識科学Ⅰ 専門…

「二大精神病」と創造性

統合失調症と双極性障害 精神疾患と創造性の閒には関係があると議論されてきたが、いままでは、精神疾患にかかっていたとされる著名人を病跡学的に研究するなどの定性的な議論が多かった。大規模な集団を対象とした研究はこの10年ほどで大きく進歩してきた。…

バリ島の儀礼と美術

「最初の楽園」 インドネシアのバリ島は、ジャワ島の東に連なる小さな島である。赤いピンは、お世話になったプリアタン村の「マンダラ・バンガロー」 以下、作成中です。(西暦2017-11-02 作成 11-04 更新 蛭川立)

中米先住民のシャーマニズム

中米先住民の向精神薬草文化 先住民のうち、現在のメキシコ中北部ではサボテンの一種であるペヨーテが使用されてきた。ペヨーテの使用は、ネイティブ・アメリカン・チャーチ運動とともに、アメリカ合衆国の先住民社会へと広がった。メキシコ南部の先住民社会…

問題発見テーマ演習B(西暦2017年度)

進行予定表 日程 本 章 発表者 10/12 脳 1 蛭川立 10/19 脳 2 和田優輝 10/26 脳 3 及川侑菜 11/09 脳 4 河村まい香 11/16 脳 5 鈴木美穂子 11/23 (休) 11/30 脳 6 小出寛之 脳 7 小出寛之 12/07 意識 1 意識 2 12/14 意識 3 12/21 意識 4 意識…

心身の象徴論

古代の象徴論 古代ギリシアにおける四体液説(血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁)は、心身のはたらきを四元素(空気、水、火、土)に対応させたものである。四元素説と四体液説[*1]この四体液のうち、血液は血液、黄胆汁は胆汁に対応させられる。粘液は、体液全般…

胡蝶の夢

これは夢なのか? 人は毎晩夢を見ている。(→睡眠と覚醒のリズム)いま経験している世界が夢であるのか「現実」であるのかは、原理的には知ることができない。それは形而上学に属する議論である。西洋ではデカルトが『省察』の中でそのような議論を行ってお…

調査地の地図(仮置き場)

調査地の地図(仮置き場) アイルランド、ニューグレンジ遺跡モンゴル、フブスグル県、ウラン・ウール(赤山)村雲南省麗江県ルグ湖カトマンドゥ、スワヤンブナート寺院ブータン、シェムガン県、ブリ村国立精神・神経医療研究センター病院沖縄、もとぶ記念病…

引用について

ネット上で公表されている情報について ネット上で公表されている文章や画像・映像については、インターネットの基本理念に照らして、自由に使用できるものだと考えています。それは、大げさにいえば人類の共通財産です。こうした情報を積極的に引用して、そ…

睡眠と覚醒のリズム

睡眠と覚醒のリズム 睡眠時にはREM睡眠とNREM睡眠のリズムがある。入眠時はまずNREM睡眠に入り、それから約90分ごとにREM睡眠とNREM睡眠を繰り返し、最後はREM睡眠から覚醒する。起きたときに見る夢はこの直前のREM睡眠の体験である。じっさいには一晩に二個…

「性」と「死」の円環

エントロピーからの逃走 生命とは複雑にからみあった有機分子が構成する精巧なシステムだ。動物だろうが植物だろうが、あらゆる生物の身体を構成する単位である細胞は、多糖とタンパク質からなる膜につつまれた微細な空間であり、その中では核酸(1)に刻まれ…

脳の病気を追って —検査と入院—

「病気の説明は患者がするべきことではない。一人ひとりの症状も処方も異なるのだから、主治医にしてもらうべきことなのである」(絲山秋子[*1])以下は、医学的な議論というよりは、私的な旅行記のようなものである。個人的には、病気のこともさることなが…

統計的仮説検定の考えかた

帰無仮説を立てる 統計的な仮説検定の手続きでは、最初に仮説を立てるのであるが「『データが偏っている』ので『二つの変数の間に関係がある』」という積極的な仮説を立てるのではなく、逆に「『二つの変数の間には関係がない』ので『データの偏りは偶然生じ…

考える葦

人間はひとくきの葦にすぎない。自然の中で最も弱いものである。だが、それは考える葦である。彼をおしつぶすために、宇宙全体が武装するには及ばない。上記や一滴の水でも彼を殺すのに十分である。だが、たとい宇宙が彼をおしつぶしても、人間は彼を殺すも…

サル目(霊長類)の系統

Order Primates 霊長目(サル目) Suborder Strepsirrhini 原猿亜目 (マダガスカルなどに生息する原始的なサル。多くが夜行性で、嗅覚が発達) Infraorder Lemuriformes キツネザル下目 Infraorder Loriformes ロリス下目 Infraorder Tarsiiformes メガネザ…

生物の分類法と人間の位置

Domain ドメイン Bacteria 細菌 Archaea 古細菌 Eucaryota 真核生物 Kingdom 界 Protista 原生生物界 Plantae 植物界 Fungi 菌界 Animalia 動物界 Class 門 Chordata 脊索動物門 (他、省略) Phylum 綱 Mixini メクラウナギ綱 Cephalaspidomorphi ヤツメウ…

ポスト・ホック解析 post hoc analysis

ポスト・ホック解析 ポスト・ホック解析 post hoc analysis(事後解析)とは、実験が終わった後にデータを解析しなおすことである。ポスト・ホック解析を、実験の後から行ったことを隠して、後から辻褄をつけようとするのは「反則」である。おもなポスト・ホ…

ヒーリングとプラセボ効果

精神の作用で(物質的な)病気が治るのか? (→アマゾン先住民シピボのシャーマニズム) 科学的な研究に意味があるのか? ア・プリオリ a priori に「ない」と決めつけることはできない。 ないと証明できれば、それでよい。 あると証明できれば、それを活用…

脊椎動物の配偶システム

父性というあやうさ 背骨を持った動物、脊椎動物には三つの進化の頂点がある。硬骨魚類と、哺乳類と、鳥類である。かつては恐竜を筆頭に陸海空の覇者だった爬虫類も、中生代末、6500万年前の、謎の大量絶滅事件以来低迷を続けている。かわって現在では、…

前頭前野の機能

前頭葉は人間の脳でとくに発達した領域であり、脳の三分の一を占める。にもかかわらず、とくに前頭前野がどのような機能を持っているかは、まだよくわかっていない。前頭葉の損傷や、かつて行われていた前頭葉切除(いわゆるロボトミー)のような人工的な措…

自殺と殺人の地域比較

自殺率と殺人率を国別にプロットしたもの[*1]殺人率と自殺率は反比例しており、殺人率の高い国(ラテンアメリカなど)と自殺率の高い国(旧ソ連など)に二極分解している。日本は後者である。ただし、県別の統計でみると、日本国内でも殺人率と自殺率に負の…

知能・パーソナリティの小進化と遺伝子・文化共進化

知能 知能を、知能検査で計測できる1次元的な指標とすると、これには、サハラ以南のアフリカ<北アフリカ〜南アジア<ヨーロッパ系<東アジア、という人種差があることが知られている。 国別の平均IQ[*1]この差がどのような要因で生じるのかについては議論…

精神医学における妄想と観念

妄想と観念 「妄想」とは、事実とは異なることを信じてしまうことである。これに対し、精神医学でいう「観念」、とくに「強迫観念」とは、事実とは異なっているとわかっていても、どうしても気になってしまう状態のことである。いずれも程度の差こそあれ、健…

Powers of TenとCosmic Calendar

Powers of Ten (パワーズ・オブ・テン) 日本語字幕 イームズ、C.・イームズ, R. (1977)『Powers of Ten』 Carl Sagan - The Cosmic Calendar [Cosmos] セーガン, C.「The Cosmic Calendar」(1980)『COSMOS』 (2017-04-13 作成 蛭川立)

人類学という視点

人類学の背景 人類学 anthropology は、人間を研究する学問である。しかし、そう定義しただけでは、人文・社会科学のすべてが「人類学」になってしまう。人類学という領域設定の背後には、ヨーロッパの創造論的世界観における、鉱物、植物、動物、人間、(そ…

「虫の知らせ」

遠く離れた場所にいる人からの「知らせ」があったり、その人の姿が見えたような気がするという現象は、まれではあるが多くの人が体験している。その中では、親族の死や危機というテーマがとくに多く出てくる。(以下は、明治大学の西暦2004年度の学生のレポ…